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セグメント ルーティング ルネッサンス
Jul 26, 2019

インターネットは、当初、最小コスト パスでベストエフォートの接続を提供するように設計されました。インターネットに接続されているサイトは比較的少数であり、それらのサイトの中でも、受け入れ可能な使用ポリシーに適合しているアプリケーションのみに接続できました。

 

現在では、何十億という企業、家庭、デバイスがインターネットに接続されています。クリティカルなアプリケーションには、遠隔医療、トラフィック制御、金融取引が含まれます。一部のアプリケーション(電子メールなど)では、損失、遅延、および遅延の変動をある程度許容できる一方で、ほとんど許容できないアプリケーション(ゲームなど)もあります。

 

今日のインターネットでは、多くのアプリケーションで、最小コスト パスでベストエフォートを上回る接続が必要とされています。これらのアプリケーションはあらゆるところに存在しており、ネットワーク事業者はトラフィック制御や大規模な高速再ルートなどの高度なサービスを提供しなければなりません。このような高度なサービスを大規模に提供するためには、ネットワークの複雑さを軽減する必要があります。

 

SR(セグメント ルーティング)では、トラフィック ステアリングに対する革新的なアプローチを提供します。このアプローチは、トラフィック制御や高速再ルートなどの長年の問題に適用できます。これらの問題に SR を適用すると、ルーティング プロトコル、ネットワーク設計、およびネットワーク運用を簡素化できます。

 

多くのネットワーク機器のベンダーが相互運用可能な SR 実装を提供しています。ただし、SR イノベーションはジュニパーネットワークスだけでなく、業界全体で進行しています。このブログ シリーズでは、読者の皆様に役立つように、このセグメント ルーティング ルネッサンスについて説明します。

 

最近の SR イノベーションを理解するために、読者はまず SR の基礎について理解する必要があります。そのため、このブログ シリーズの目標の 1 つは、SR の基礎を再確認することです。この SR の基礎の説明には、実装と実験から得られたインサイトおよび初期の仕様のレビューが含まれます。

 

このブログ シリーズのもう 1 つの記事では、SR の導入と運用に関するベスト プラクティスについて説明します。そして最後に、問題点、新しい要件、そして最近の SR イノベーションについて取り上げます。

 

まず、SR ドメインと SR パスを紹介します。

 

SR ドメイン

SR ドメインは、SR プロトコルに参加するノードの集まりです。SR ドメイン内では、ノードはイングレス、トランジット、またはエグレスの各手続きを実行できます。図 1 は、ソース ノードがディスティネーション ノードにパケットを送信するネットワークを示したものです。ソース ノードおよびディスティネーション ノードは SR ドメインの外部に存在するものの、それらの間のパスは SR ドメインを通過します。1Capture1.PNG

 

1SR ドメイン

 

パケットが SR イングレス ノードに到着すると、イングレス ノードはパケットにポリシーを適用します。ポリシーは、一致条件とアクションで構成されています。パケットが一致条件に適合している場合、SR イングレス ノードはパケットを SR トンネルにカプセル化できます。SR トンネルはエグレス ノードへの SR パスを通過します。

 

SR パスは、任意の数の制約(最小リンク帯域幅、最大パス遅延など)を満たすように設計することができます。SR パスはエグレス ノードへの最小コスト パスをたどることができますが、制約により別のパスをたどることがあります。

 

多くの場合、ソース ノードと SR イングレス ノードは異なるハードウェア プラットフォーム上にあります。例として、ソース ノードがラップトップで、SR イングレス ノードはルーターである場合が挙げられます。ただし、常にこの事例が該当するわけではありません。場合によっては、ソース ノードが仮想マシンで、SR イングレス ノードがハイパーバイザーであることもあります。両方とも同じハードウェア プラットフォームに存在することもあります。

 

同様に、SR エグレス ノードとディスティネーション ノードは異なるハードウェア プラットフォーム上にある場合があります。ただし、これらは単一のプラットフォームにあってもかまいません。

 

あまり一般的な設定ではありませんが、ソース ノードが SR ドメインの内部にあることもあります。この場合、ソース ノードは SR イングレス手続きを実行するため、ソース ノードは SR イングレス ノードでもあります。同様に、ディスティネーション ノードも SR ドメイン内に存在することがあります。この場合、ディスティネーション ノードは SR エグレス手続きを実行するため、ディスティネーションノードは SR エグレス ノードでもあります。

 

SR パス

SR パスは、SR イングレス ノードを SR エグレス ノードに接続するセグメントの順序指定済みリストです。SR パスはイングレスからエグレスへの最小コスト パスをたどることができますが、別のパスをたどる場合もあります。

 

多くの SR パスは単一のセグメントを共有できます。図 2 では、パス A がイングレス A をエグレス Z に接続し、パス B がイングレス B を同じエグレス ノードに接続する例を示したものです。両方のパスがセグメント 3 を通過します。1Capture2.PNG

 

2:セグメントを共有する SR パス

 

SR イングレス ノードが SR トンネル内でパケットをカプセル化する場合、このノードはトンネル ヘッダーの関連付けられているセグメント リストをエンコードします。その後、パケットをダウンストリームに転送します。トランジット ノードはトンネル ヘッダーを処理し、現在のセグメントから次のセグメントにパケットを転送します。

 

SR イングレス ノードはトンネル ヘッダーのパス情報をエンコードするため、トランジット ノードがサポートする各パスに関する情報をトランジット ノードが維持する必要はありません。トランジット ノードはトンネル ヘッダーを処理し、現在のセグメントから次のセグメントにパケットを転送するためのみに必要です。

 

これは SR の大きなメリットです。トランジット ノードではパス情報を維持する必要がないため、この情報の維持に伴うオーバーヘッドは発生しません。ルーティング プロトコルが簡素化され、スケーリング特性が向上し、ネットワーク運用でもあまり問題が発生しなくなります。

 

パケット内のパス情報をエンコードし、トランジット ノードからこの情報を削除することにより、新たな課題が生じるものの、エンジニアリング面ではメリットの方が大きくなります。このようなエンジニアリングのトレードオフについては、後続のブログで説明します。

 

次の記事

このブログ シリーズの次回の記事では、セグメントとセグメント タイプの詳細な定義について説明します。

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