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10分でわかるOpenContrail(前半)
Oct 16, 2013

■はじめに

 先月9/16(US時間)にJuniperよりSDN ControllerであるOpenContrailリリースの発表が行われました。同時にopencontrail.orgをポータルとしてApache Project 2.0配下のOpenSourceプロジェクトとして公開され、OpenContrailのダウンロードが可能となっております。
(GitHubでも公開されています。)

 

 ここ一年ほどの間にSDN Controllerと呼ばれる製品パッケージが数多く発表され、SDN Controllerやそれらコントローラーと連携するネットワーク機器が様々なベンダーから提供されるようになりました。ただ、これら一連の製品は使用されているプロトコルや通信方式など、中身は全く異なるものとなります。そのため導入にあたっては、製品の特徴について、また導入する側の環境やスキルセットも考慮して、比較検討して行く必要があります。

 

 そこで、今回より”10分でわかるOpenContrail”というテーマでOpenContrailの製品概要やアーキテクチャをご紹介し、SDNコントローラー導入について検討をしている皆さんのお手伝いになればと思います。

 

■SDN Controllerの意味

 そもそも、SDN Controllerとはなんでしょう?(本投稿を読んで頂いている方々には不要な話かもしれませんが。。)以前の投稿でも書きましたが、SDN(Software Defined Networking)というと「コントロールプレーンとフォワーディングプレーンを分離し、ネットワークにプログラマビリティを持たせる」というものだとご紹介しましたが、その他、多くの場面で表現されるSDNの定義としては「様々なコンポーネントをソフトウェアでNetworkingさせる仕組み」とも言われています。つまり"ソフトウェアでコントロールされるネットワーク"ではなく、"ネットワーキング(連携)させる仕組み"を提供する製品がまさにSDN Controllerそのものだと考えて頂くのが良いのではないかと思います

 プレーンの分離によるSDNの実現.jpg

図1. プレーンの分離によるSDNの実現


では、OpenContrailはどのようなサービスを提供するのでしょうか。図2はSDNを構成するコンポーネントとプレーンについて、また、それらに対応するJuniperの製品群とOpenContrailの位置づけを表したものとなります(厳密に分ける事は難しいのですがざっくりと捉えていただければと思います)。

OpenContrailが提供するプレーン.jpg 

図2. OpenContrailが提供するプレーン

 

SDNを構成するコンポーネントとしては
 - 実際にパケットの転送を行うフォワーディングプレーン
 - NATやFirewallといったネットワークサービスを提供するサービスプレーン
 - ネットワークプロトコルによりネットワークをコントロールするコントロールプレーン
 - 運用者がツールや管理プロトコルを用いてProvisioningや運用を行うマネジメントプレーン
として分ける事ができます。このように各プレーンを分けて考えた場合、OpenContrailはサービスプレーン 、コントロールプレーン、マネジメントプレーンの3つのプレーンを提供する製品となります。具体的にはCompute Node上のvRouterによってOver-layネットワークのトンネリングサービスを提供し、Control NodeがXMPP/BGPを用いてOver-layネットワークの管理を行い、OrchestratorとしてOpenStack, CloudStackを使う事でVMの作成•管理を行うというものです。つまり、上述しましたが、OpenContrailはネットワーク機器やサーバー、バーチャルアプライアンスといったものをNetworking(連携)させ、SDNを実現する製品となります。

 従って、SDN Controllerを用いたSDNサービスを導入したいと考えている方は、Under-layネットワークとX86サーバーを用意して頂き、サーバー上にOpenContrailをインストール、設定して頂く事で、こういったサービスを使用する事が可能です。

 

■続きは次回…

 今回から10分でわかるOpenContrailのご紹介を始めさせて頂きましたが、多少物足りない内容だったかもしれません(笑)ただ、このOpenContrailはデータセンター内でバーチャルマシン間のOver-layネットワークサービスを提供するだけの製品ではなく、バーチャルアプライアンスを使ってのサービスチェイニング機能の提供や、WANに対してのSDNソリューションの提供展開も予定された製品となっているため、プレーンの分離という視点についてもご紹介させて頂きました。

 ということで、次回はOpenContrailのアーキテクチャについて具体的なコンポーネントと、どのようにOver-layネットワークを実現するのか?という点についてご紹介したいと思います。

 

■早く触ってみたいというかた向けリンク
OpenContrailポータル:
http://opencontrail.org/

ソフトウェアアーキテクチャ:
http://juniper.github.io/contrail-vnc/architecture.html (概要)
http://opencontrail.org/opencontrail-architecture-documentation/ (詳細)
OpenCotnrailのダウンロードと各種設定資料:
https://www.juniper.net/support/downloads/?p=contrail#sw
#アクセスにはJuniperアカウントが必要となります。ご登録をお願いします。

 

なお、今後は各種コミュニティでの情報提供や日本語資料の提供についても計画中です!
ということで、OpenContrailについてのご意見や、こういう情報欲しい、といったご要望ありましたら、ぜひコメント頂ければと思います。

 

 

profile.jpg有村淳矢

技術統括本部

サービスプロバイダ技術本部

システムズエンジニア

 

2003年国内大手システムインテグレーターに入社。通信事業者担当のネットワークエンジニアとして全国規模のネットワークプロジェクトを経験し、2010年ジュニパーネットワークスに入社。以降、通信事業者/サービスプロバイダ担当のハイタッチSEとしてインターネットバックボーン、データセンター、SDNといった幅広い領域での業務に従事。

 

※ご意見やご質問など、是非otoiawase@juniper.netにメールを頂くか、コメント欄やTwtitter(@Juniper_Japan)からお寄せください。

 

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