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「LTE-Advancedを支えるネットワーク」第4回
Nov 20, 2013

第4回目の今回は、「X2区間の低遅延化」について触れていきます。

 

X2区間の役割

3Gシステムにおいては、制御信号とユーザートラフィックはすべて、基地局とそれを制御するRNCとの間でやり取りをするアーキテクチャでしたが、LTEやLTE-Advancedにおいては、ハンドオーバーや基地局間制御に関する制御信号等を基地局間で直接やり取りすることで、パケットコアノードの負荷を減らし、一連の処理完了時間を短縮可能なアーキテクチャになりました。その基地局間のインタフェース参照点をX2と呼んでいます。

 LTE-Advancedを支えるネットワーク_4_1.png

 

ネットワークと無線の密接な関係

LTE(3GPP Rel.8)においては、無線に関する基地局間の干渉制御のために、準静的な制御にとどまっているため、ネットワーク側の要件としても基地局間の遅延が10ミリ秒程度で十分であったが、LTE-Advanced (3GPP Rel.10)になると、1ミリ秒のサブフレーム単位に動的な制御を実施するため、基地局間の遅延が無線の制御に大きく影響を及ぼすことが考えられます。

 

LTE-Advancedを支えるネットワーク_4_2.png

参考文献: Backhauling X2  Cambridge Broadband Networks Limited.

 

例えば、Cambridge Broadband Networks LimitedのBackhauling X2という資料によると、X2区間の遅延とユーザースループットの減少との関係を上記の図のように示しています。(元々は、2010年2月のITG/IEE WorkshopにてQualcomm社の方が発表された内容)

 

上記の図の読み方は以下の通りです。

例えば、5ミリ秒の遅延がある場合、セル中心に近いエリアでは12%程度のスループットの減少、セル端に近づくと、20%超のスループットの減少が確認されます。

 

今まで、無線基地局の導入において、それほどネットワーク側の設計が大きく影響を与えるようなことはありませんでしたし、基地局やEPCのノードから見ると、雲の中で接続性だけ提供してもらえればというイメージだったかと思います。今後の技術革新に伴い、より効率を高めた無線伝送を実現していくためには、基地局間のX2区間における遅延を適切に設計することが必要ですし、バックホール網全体も、様々な設計ポリシーを許容できる柔軟なプラットフォームであることが必要になります。

 

 

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高橋利臣

アドバンスドテクノロジー本部モバイルビジネス開発部

リードセールススペシャリスト

 

2001年ノーテルネットワークスに入社。通信事業者向け光伝送装置のシステムエンジニア、3G、WiMAX、LTE等のモバイルインフラの事業開発に従事。2009年ジュニパーネットワークス入社。以降、モバイルソリューションのビジネス開発を担当。

  

※ご意見やご質問がありましたら、是非otoiawase@juniper.netにメールを頂くか、コメント欄からお寄せください。

 

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